こんにちは、アキッパ広報の石川です。
この記事では、アキッパが自治体と連携して交通渋滞緩和に向けて取り組んでいる事例を紹介します。
今回取り上げるのは、2024年10〜11月に実施した茨城県・那珂湊おさかな市場周辺での交通渋滞緩和の実証実験の様子と、その結果についてです。
取り組み概要 〜週末の駐車場待ち渋滞をなんとかしたい〜
茨城県ひたちなか市にある「那珂湊おさかな市場」は、関東を代表する観光市場として県内外から毎年およそ100万人が訪れると言われています。
市場には常設の有料駐車場と、休日等に利用できる無料臨時駐車場がありますが、観光客の多くは自家用車で訪れることから週末を中心に周辺道路では約1kmにわたって交通渋滞が発生しています。
特に年末年始やゴールデンウィーク、夏休み、そして秋に「国営ひたち海浜公園」のコキアが見頃を迎える時期は交通渋滞がひどいといいます。
また、周辺道路は狭いため緊急車両の通行も難しいような状態で、地域の困りごととなっています。
ひたちなか大洗リゾート構想推進協議会(以下、推進協議会)では、ひたちなか大洗地域に点在する観光資源を一体的なリゾートとして開発していく、ひたちなか大洗リゾート構想を掲げています。
そのなかでも取り組みとして地域内を快適に移動できる環境整備が掲げられており、交通渋滞問題は無視できない課題であることがわかります。
そこで、アキッパと推進協議会は業務提携し、2024年10月〜11月の週末に交通混雑緩和の実証実験を行いました。
実証実験内容としては
(1)迂回ルートが利用できる臨時駐車場を週末だけ貸し出し
(2)周辺の民間企業・地域住民に対し、空き駐車場の貸し出しを呼びかけ
の2点で、まずは(1)を中心に行いました。
詳細(プレスリリース)はこちら▼
茨城県・那珂湊おさかな市場周辺の交通混雑緩和の実証実験を10/12(土)より開始
臨時駐車場、周辺のアキッパ駐車場はこちら▼
https://www.akippa.com/kanto/ibaraki/27742
実際の取り組みの様子 〜休日の高校グラウンドを活用〜
今回活用した2箇所の臨時駐車場のうちの一つは、那珂湊おさかな市場から約450m、徒歩6分ほどの場所にある茨城県立海洋高等学校。
週末はお休みとなる高校のグラウンドを駐車場として利用しました。
基本的な流れとしては、アキッパが今年多くの実績を積んできた、花火大会やお祭りにおける公式駐車場運営と似た仕組みを、規模を縮小して取り入れている形となります。
アキッパの花火大会・お祭りなど事例はこちら▼
https://akipedia.akippa.co.jp/business/post-6560
座組みとしては、推進協議会が駐車場を確保し、アキッパが予約に関するノウハウと仕組みを提供、ドライバーへの周知を両者で行いました。
駐車場の利用ごとに、手数料を除いた分の駐車料金が推進協議会に支払われます。駐車場情報を掲載するための初期費用等は一切かかりません。
駐車場予約ページでは、下記のような高速ICからの推奨迂回ルートを提示しました。
このルート情報は、地域事情に詳しい推進協議会に提供してもらっていますので、ドライバーにはこの道順に沿って向かっていただければ混雑を回避することができます。
現地の入り口にはわかりやすいようにアキッパ駐車場を示すターポリンや看板を設置しました。
今回は実証実験ということで、担当者の方に現地で対応いただいており、予約車であることが確認できた車はグラウンドに駐車していただきました。
実証実験の結果 〜「タイパ最高」という利用者の声も〜
実際の利用状況を見てみると、最大10日間の貸し出しでしたが、2箇所あわせて約150件の利用がありました。
ただ、おさかな市場来場者の中には臨時駐車場の存在をご存知なかった方も多くいたと思います。この点は課題ではありますが、取り組みを継続することにより徐々に口コミ等でも広がっていく部分もあり、今後期待していきたいところとなります。
また、利用者のレビューを見てみると
三連休に利用しました。周りは渋滞が凄かったので、駐車場までの道案内通りに走ったら渋滞もなくすんなり到着しました。
駐車場の敷地内も広くて停めやすかったです。駐車場から市場まで歩いて数分くらいでした。市場に行く時は必ずまた利用させてもらいます。
12時頃到着しましたが、市場の駐車場は何時間待つねん!ってくらい長蛇の列。
ナビを見ながら渋滞を回避して、駐車場に来られます!
あの渋滞を避けれるのはタイパ最高です。
など混雑を避けられて、おさかな市場での観光を楽しめたといった声が見られました。
一方で現地では
ナビ通りにきたら交通渋滞にはまってしまいました。
迂回ルートがわかりづらかったです。
といった声もありました。
たしかに車載ナビやスマホのナビアプリでは一般的なルートが表示されることが多いと思いますので、迂回ルートに関しては、たとえば周辺にルート案内看板を設置するなど改善の余地がありそうです。
また、今回多くの方に臨時駐車場をご利用いただきましたが、交通渋滞の改善には、より多くの車に協力してもらい交通分散を目指す必要があります。
すでに数件の民間駐車場貸出も開始しましたが、継続して周辺の民間企業や個人宅への駐車場貸し出しの周知もおこなっていきます。
訪れる観光客の方が便利になることはもちろん、地域や自治体の困りごとを解決し、「四方よし」の状態を目指す交通マネジメントを、これからも自治体の皆様と行っていきたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
石川 絢子
広報
慶應義塾大学卒業後、インターネット広告代理店、グリーを経て2018年4月にakippaへ入社。グリー時代は新規事業立ち上げや管理系業務、広報など幅広く担当したが、現在akippaでは広報マネージャーを担当。
趣味は旅行で年間3回海外に行くことを目標にしている。