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予約制駐車場で日帰り客のアクセス向上「地元の人も県外の人も楽しめる温泉街」へ【皆生温泉エリア経営実行委員会さま】

こんにちは!

akippaの森村です。

akippaでは2022年12月に、鳥取県米子市の「皆生温泉エリア経営実行委員会」と連携協定を締結しました。

2023年12月現在では、皆生温泉エリアでakippa駐車場の貸し出しは100台以上となっており、ホテルや旅館を中心に駐車場の活用が進んでいます。

詳細はこちら▼

akippaが鳥取県米子市の皆生温泉エリア経営実行委員会と連携協定を締結!日帰り観光客のアクセス向上を目指して

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000376.000016205.html

連携協定締結式の様子

今回はakippaを皆生温泉エリア全体で導入したきっかけや、地域の人にも皆生温泉に足を運んでもらうために、皆生温泉エリア経営実行委員会が取り組んでいる「街全体を巻き込んだ実証実験」について伺いました。

お話を伺った方

株式会社皆生グランドホテル 代表取締役社長 兼

皆生温泉エリア経営実行委員会

会長

伊坂 明 さま

米子市経済部文化観光局観光課

観光戦略担当

係長 

諏訪 創 さま

森村

伊坂さま、諏訪さま、よろしくお願いいたします。
まず最初にakippaと連携協定を締結したきっかけを教えてください。

元々、皆生温泉エリアでは「日帰り観光客用の駐車場がない」という課題がありました。
皆生温泉エリア内に駐車場はあるものの、月極やホテルの宿泊者用の駐車場のみで、時間貸しの駐車場はありません。
新しくつくるとしても、初期投資が必要かつ、そもそもスペースがないというのが現状でした。

伊坂さん

そんな時にakippaを知り「日帰り観光客が利用できる駐車場」として、チェックアウト後チェックイン前など、宿泊のお客様が利用しない時間帯に、宿泊施設の駐車場を活用できるのではないかと思いました。
akippaで駐車場貸し出しを実施してみたところ、多くの利用があったことから、街全体で本格的に駐車場活用を進めるためにakippaさんに相談し協定締結に至りました。

伊坂さん

皆生グランドホテルさまの「華水亭」の駐車場もakippaにて貸し出していただいている

森村

akippaでの貸し出しを自主的に皆生温泉エリアで進めてくださっていたのですね。ありがとうございます。
当初、オンラインで駐車場を貸し出すことに抵抗はありませんでしたか?

抵抗はなかったですね。ただ利用者の方のマナーが心配でした。
例えば、予約されている駐車場に別の車が駐車していた時など、ホテルのフロントに言われてもどうしようもないですし、そのあたりは不安でしたね。

伊坂さん

森村

コインパーキングのような機器の設置がない分、不安なところもあるかと思います。
一方で、駐車場の利用が匿名性ではないことや、akippaには問い合わせの窓口があるので安心して活用いただけると嬉しいです。

そうですね。実際に駐車場を貸し出してみるとトラブルもなく、安心して駐車場運営ができています。
皆生温泉エリアは海沿いに位置しているため、コインパーキングを設置したとしてもすぐに機器が劣化して壊れてしまいます。修理代もかかってしまいますし、毎日利用があるわけではないので皆生温泉エリアには一箇所もないのが現状です。

伊坂さん

温泉街のすぐ側に海が広がっている

森村

皆生温泉エリアならではの困りごとですね。
akippaは機器の設置がないため、日によって貸し出し台数を調整できることも特徴の一つかと思います。

温泉街ということもあり、時期によって需給が大きく変動するためダイナミックプライシングができるのも魅力的ですね。

諏訪さん

森村

ありがとうございます。
街全体で駐車場貸し出しを進めるにあたって、他の事業者さまの反応はどうでしたか?

協力的でしたね。
ホテル事業者の方には「固定資産税がこれだけかかっているけれど、akippaで空きスペースを貸し出すことで費用負担を減らすことができるよ」とお声がけしていました。

諏訪さん

akippaで予約できる駐車場の数を増やせば増やすほど、皆生温泉へのアクセス向上につながります。
多くの人に活用いただけるように皆生温泉エリア経営実行委員会では、日帰り観光客向けにakippa駐車場を周知する前に、皆生温泉エリア全体で100台以上の駐車場貸し出しをおこないました。

伊坂さん

エリア内にはターポリンを設置いただいている駐車場も

森村

皆生温泉に予約制駐車場があることを認知してもらうためには、まとまった台数が必要ですもんね。
日帰り観光客の誘致をおこなう実証実験として「ぐるぐるかいけ」(※)などの様々なイベントも実施されていますが、その際のakippaの利用状況はいかがでしたか?

ぐるぐるかいけとは・・・
皆生温泉街の未来の暮らしを魅せる社会実験。
皆生温泉エリア経営実行委員会が主催する「かいけラボ」の活動の一つ。
マルシェを開催するなど、地域の方を中心に日帰り客を呼び込み賑わい創出を目指す

今年3月に開催した「ぐるぐるかいけ」では、エリア内に今ほどakippa駐車場がなかったこともありますが、駐車場が足りなくなるほど利用がありました。

伊坂さん

森村

多くの方にご活用いただけて嬉しいです!
KAIKE-lab.のサイト内日本海新聞 などでもakippaを周知いただいていますよね。
本当にありがとうございます。

他にも皆生温泉エリアの動きを毎月新聞折り込みでお届けしている「KAIKE PRESS」や SNSアカウントでもイベントの告知や駐車場の案内をしていました。そこからakippaの駐車場利用が広がりましたね。

伊坂さん

「ぐるぐるかいけ」に参加した方にakippaの認知度調査も実施したのですが、認知度は非常に高かったです。

諏訪さん

森村

そうなのですね!色々と周知していただいているおかげです。

驚いたことにakippaの周知をしたことによって、ホテルや旅館などの企業ではない一般の方から「akippaで空いている土地を貸し出したい」と問い合わせがあり、駐車場貸し出しにつながった事例があります。

伊坂さん

森村

すごいですね!駐車場の利用だけではなく、駐車場貸し出しも広がればいいですね。

土地を相続された方で「皆生温泉エリア全体の相乗効果になれば」とのことでした。

伊坂さん

森村

地域全体で皆生温泉を盛り上げる空気ができていますね!
話は変わるのですが、実際に足を運んでみて皆生温泉は魅力がいっぱいあると感じています。そのなかでも、お二人のイチオシのスポットを教えてください。

自然でいうと、すぐそばに広がる海ですね。
天気が良ければ、隠岐の島も見えます。

伊坂さん

ホテルや旅館から海が一望できる

森村

島まで見えるのですね!

空気が澄んでいる日だとよく見えますよ。
あとは朝日と夕日の時間帯も海が綺麗です。
春~夏は静かな海ですが、冬の海は映画配給会社のオープニング「荒磯に波」くらい力強い波が自慢です。

伊坂さん

森村

ダイナミックな海も魅力の一つですね!

海沿いのライトアップもおすすめです。
海・砂浜・遊歩道が一体的な空間として、あたたかい暖色で統一されています。安心安全な遊歩道としてだけでなく、ナイトタイムエコノミーの実践の場としての基盤整備を目的に整備しました。
写真映えもするので、カップルにも人気のスポットになっています。

諏訪さん

ライトアップの様子

森村

とても綺麗ですね!

旅館の漏れ光、ポールの電灯、そして海もライトアップしています。
実はそれぞれ管理者が異なり、旅館は「民間」、遊歩道は「市」、海岸は「県と国」となっています。
でも、訪れた人からするとそんな区別は関係ありません。視界に入るものを一体的にデザインしないと意味がないと実現に至りました。

諏訪さん

森村

様々な関係者がいて、取り組みを進めるのは大変だったと思います。
それぞれが協力して、皆生温泉エリアを盛り上げようと動いているのは素敵ですね。

森村

皆生温泉は、30年後も選ばれる温泉街を目指されていると思うのですが、伊坂さまが考えている「選ばれる温泉街」とはどのような温泉街でしょうか。

「地元の人も県外の人も楽しめる温泉街」を目指していきたいと考えています。

伊坂さん

皆生温泉は、昭和から平成にかけて県外から多くの方に足を運んでいただいてきました。
1997年に鳥取県・境港市で開催された「山陰・夢みなと博覧会」では、約70万人もの人が皆生温泉に泊まるなど多くの人が訪れました。
一方で「皆生だからこそ泊まりたい」と選択されるわけでもなく、大きなイベントに乗じて遠方から人が来るというのが皆生温泉の特徴となっていました。

諏訪さん

そのため、コロナ禍では大変苦労をしました。
ホテルを休館して、スタッフを休みにしても固定費はかかってしまいます。
かといって、他に事業を持っているわけではない。
そこでまずは地元の人に「日帰りでも皆生だからこそ行きたい」と思ってもらえるような環境をつくり、最終的には宿泊利用につなげていきたいと考えました。

伊坂さん

宿泊利用につなげるためには、ロジックがとても大事だと考えています。
「その日」「その場所」「その時間」でしか体験できない消費行動である「トキ消費」が今の旅行のトレンドとなっていて、地域の人が日常で楽しんでいる場所や、時間に一緒に飛び込む機会をつくらないと宿泊客には来てもらえない思っています。
現在「ぐるぐるかいけ」を含む様々な実証実験を進めていて、皆生温泉の復活劇のひとつをakippaが担っています。

諏訪さん

森村

ありがとうございます!akippaの駐車場活用はもちろん、様々な社会実験を並行しながら実施することで「選ばれる温泉街」に近づいているという状況ですね。

そもそも来街機会を増やすための社会実験を実施するにあたって「駐車場問題」がありました。
akippaの駐車場活用を進めたことで、お金をかけて大規模な駐車場を用意する必要がなくなりました。

諏訪さん

森村

そもそもの課題を解消し、経費削減につながったということですね。

「いきたい場所をつくる」ことにもakippaは役に立っていると考えています。
日帰りでアクセスしてもらうということは、宿泊による収入にはつながりません。
すなわち、街への還元がありません。だからこそ、足を運んだ地域の人が現地にお金を落とす先を作る必要があります。
例えば、おしゃれなコーヒーショップをエリア内に誘致した時に、akippaを用意することで車でアクセスする人が気軽に立ち寄ることができます。
それに加えて、駐車場の利用により収入にもつながります。

伊坂さん

森村

迷惑駐車の抑制にもなりますし、予約制駐車場が皆生温泉エリアにとって当たり前になればいいですね!

温泉街全体の課題感が一緒なので、akippaはまさに“なくてはならぬ”ツールになっていますね!

伊坂さん

森村

その言葉、非常に嬉しいです。
「温泉街」と聞くと旅行で行くイメージですが、皆生温泉エリアは米子市内から5キロほど と近いですよね。実証実験を通じて県内の方も改めて魅力を感じられたと思います。

コロナ禍で県民割ができたこともあり、近隣の方が多くアクセスしてくれるようになりました。一時期は訪れる方の約9割が県内の方という時もありましたね。

伊坂さん

その後コロナが第5類になり、今年は例年より多くの宿泊客数となる見込みです。

諏訪さん

森村

徐々に好循環が生まれていますね!
最後に今後の展望を教えてください。

皆生温泉エリアでakippaをもっと街中に広げて、多くの方に足を運んでいただけるようにしたいです!

伊坂さん

森村

インタビューのご協力ありがとうございました!

いかがでしたでしょうか。

コロナ禍を経て、新たな一歩を踏み出した皆生温泉。 

akippaは今後も皆生温泉エリア経営実行委員会とともに、駐車場の課題解決に努めつつ、県内外の人で賑わう皆生温泉の一助になれたら幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

akippaがこれまで実施してきたプロスポーツクラブや自治体との取り組み事例はこちらでまとめて紹介しています▼

https://www.akippa.com/partnership

イベント・スポーツクラブ・自治体との提携事例、お問い合わせはこちら

森村 優香

広報

2013年4月に新卒3期生として入社。営業職で入社するも初日に「広報やってみないか」と代表の金谷に言われ断れず、以降ずっと広報を担当。特に関西では金髪広報として有名。
お酒が大好きだが、意外と23時には寝ていたいタイプ。全国の地酒制覇を目指し、47都道府県への旅行を計画中。